本紙紙面
2024年8月10日配信
【プロダクトナウ/開発者インタビュー】東リ
新壁紙ブランド「TOLI GRAND WALL COLLECTION」
細部にまでこだわった素材系壁紙
東リ(株)(永嶋元博社長)は、5月21日に素材系壁紙やフリース壁紙、インクジェット壁紙などハイグレードな壁紙を集約した新たな壁紙ブランド「TOLI GRAND WALL COLLECTION(東リグランウォールコレクション)」を発売した。細部にわたるこだわりが、ハイエンド市場を中心に注目を集めている。
今回は同コレクションを企画・開発した壁装部の安田哲部長に企画背景や同コレクションの特徴を伺った。
非住宅市場をターゲットにしたハイグレード壁紙コレクション
伝統工芸の良さを取り入れた素材系壁紙に注目
和紙壁紙
「TOLI GRAND WALLCOLLECTION」は、これまでの「環境・素材コレクション」に代わる新たなブランドとして企画したハイグレードな壁紙シリーズです。
「環境・素材コレクション」では低価格品を中心に展開してきましたが、昨今の壁紙市場は、高価格品と低価格品の2極化が進んでいます。特にホテルなどの非住宅市場はインバウンドの影響もありハイエンド市場が拡大しています。当社の場合、カーペット・床材関連は高級タイプをラインナップしていますが、壁紙は弱い部分がありました。近年は空間トータルでインテリア商材を選定するケースが増えていますから、東リとしてトータルで高級層をカバーする必要があります。そこで非住宅市場に向けたハイグレード壁紙シリーズ「TOLI GRAND WALL COLLECTION」の企画・開発に至りました。
収録するすべての壁紙について細部までこだわったものづくりをしていますが、その中でも特にご注目いただきたいのが日本の伝統工芸の良さを取り入れた素材系壁紙です。伝統工芸というと、手漉き和紙やハンドプリントなど手工業のようなイメージをお持ちになると思いますが、当社は工業製品を提供するメーカーですから、伝統工芸の魅力を工業製品で表現するというアプローチで開発しているのが特徴です。
木版のインクの滲みを再現
例えば、紙壁紙では木版でプリントした際に生じるインクの滲みをグラビアで再現しました。木版の場合、インクの量を多めにしてプリントしますからどうしてもインク溜まりができ、それを乾燥すると滲みが残ります。この表情がハンドプリントの味ともなるのですが、それを現代の技術で表現したわけです。工業製品ですから、ハンドメイドよりも価格的に抑えることができます。
紙布を取り入れた壁紙もラインナップしています。紙布は紙を細くスリットして撚りをかけて紙糸にしたものを織り上げたテキスタイルですが、このざっくりとした織り感を表現するため紙糸の重量を増やしました。準不燃となりますが非常に素材感のある壁紙となっています。
さらにはふりまき、珪藻土、織物などさまざまな素材系壁紙を展開しています。
これら素材系壁紙だけでなく、フリース壁紙やウルトラスエード壁紙もお客様から高い評価をいただいています。フリース壁紙は施工性(剥離のしやすさ)に優れた壁紙として注目されていますが、ダイレクトフリースの持つ表面の繊維感を活かしながら特殊印刷を施すことで、美しい壁紙に仕上げました。一方のウルトラスエード壁紙は東レ(株)がグローバル展開するスエード調人工皮革を壁紙にしたものです。上質でなめらかな風合いの高級壁紙となっています。
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