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写真提供：東リ(株)

　娘の話で恐縮ですが、まだ3歳ぐらいの時、家族旅行で訪れたホテルでのこと。エントランスからロビーに入るなり、イヤだイヤだと大泣き。何事かと周囲が心配する中、娘は床を指差し、「こわい、こわい」と訴えます。指の先にあったのは、なんとカーペット…。

　初めて見た大柄の華やかなデザインに圧倒されたのでしょう。とはいえ、泣いたらアカン。私は思わず真顔になり、「怖がったらダメだよ。お父さんはカーペットに関するお仕事をしているのだから」と説得しました。

　その後、何とか落ち着きましたが、カーペットが持つ力を改めて感じさせるエピソードだと思いませんか？

　冊子「新訂カーペットはすばらしい」では、「なぜ、ホテルの床はカーペットなの？」として、3つの理由をあげています。

　その1つが、娘が圧倒された「非日常的な空間をつくるための演出性」です。インテリアデザインをホテルブランドの象徴として展開しているケースはたくさんあります。そのホテルだけが魅せる個性的で美しく、ダイナミックなインテリアの演出には、カーペットデザインの存在が大きく関わっています。

　この「演出性」に、とくに客室で感じる「快適性」（柔らかな踏み心地、静かな歩行音など）と「安全性」（滑りにくく、転倒しても衝撃は最小限など）を加えた3つの要素を満たしてくれる代表的な床がカーペットであり、上質なホテル空間にふさわしい床材として使用され続けている所以だと言えます。

　海外からの観光客も戻り、ホテル向けカーペットの需要もようやく本格的に回復してきました。訪日客の心を癒やし、「日本のホテル、カーペットはワンダフルね」と言ってもらえるようなカーペットを供給してまいります。（日本カーペット工業組合事務局）

【お知らせ】　
　冊子「新訂カーペットはすばらしい」はPDF ファイルで公開しています（無料でダウンロード可能）。当組合ホームページにアクセスしてください。

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　記事の感想をお送りいただいた方の中から抽選で3名様にカーペット（ラグサイズ）をプレゼント。応募は下記リンクから。