本紙紙面
2023年5月26日配信
【海外&新ショールーム情報】荒川技研
イタリア・ミラノにショールームを開設
「ミラノデザインウィーク2023」にも出展
買い手がつかない板海苔を装飾材に(撮影/太田拓実)
本紙オンラインインテリアビジネスニュースにて既報の通り、荒川技研工業(株)(荒川創社長)は、さる4月18~23日、イタリア・ミラノで開催された世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク 2023」(ミラノサローネ)に出展し、ミラノのAlmach Art galleryにて、世界的に評価が高い同社のワイヤーシステム「ARAKAWA GRIP」を使って、コンテンポラリーデザインスタジオwe+が、日本を代表する食材である「海苔」の新たな可能性を提案するインスタレーションを展開し話題となった。
寿司やおにぎり、あるいは日本の朝食のお供に欠かせない板海苔は、もともと江戸時代に、手漉き和紙の技法から生み出されたものだが、近年は、気候変動による水温上昇や海流・生態系の変化の影響で十分な栄養を採取できず、色褪せて育つ¬海苔が大量に発生。買い手がつかずに、やむなく焼却処分されているのだという。
そこで、今回のプロジェクトでは、「Less, Light, Local The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology」と銘打って、食用に適さないとされ、廃棄される運命にあった板海苔を主材に、同社の「ARAKAWA GRIP」を使って、丈夫で軽いシート状の新素材として提案。双方の魅力を引き出したインスタレーションは、SDGsの理念に適う、新たなプロダクトのあり方として、海外のデザイン関係者に大きなインパクトを与えたようだ。
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