本紙紙面
2023年4月11日配信
YKK AP 新体制方針説明会を開催
新ビジョン「世界のリーディングカンパニーへ」
魚津社長
YKK AP(株)(魚津彰社長)は、さる3月23日(木)、ホテルオークラ東京にて、新経営体制における方針やビジョンを発表する「YKK AP新体制方針説明会」を開催した。
方針説明会では、4月1日に新社長に就任する魚津社長が壇上にあがり、これからの経営方針、経営ビジョンについて具体的に語った。
まず魚津社長は、自身も大切しているというYKK精神「善の巡環」を紹介した。これは、「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という、同社創業から引き継がれる精神で、魚津社長は就任に際して、この「善の巡環」という考え方をもとに経営していくと強調した。
さらに2021年2月に若手社員を中心に策定したYKK APパーパス「Architectural Products で社会を幸せにする会社。」も経営のベースとしていくとした。
その上で、2030年に向けて、「Architectural Productsの進化で、世界のリーディングカンパニーへ」という新たなビジョンを打ち出し、そのビジョン達成に向けた3つの方針として、①地球環境への貢献(脱炭素化・循環型社会実現に向けた仕組みづくり)、②新たな顧客価値の提供(高断熱化、高付加価値化、トータルビジネス)、③社員幸福経営(「善の循環」に基づく幸福経営)を示した。
①地球環境への貢献については、創エネ設備の導入や燃料の転換などにより2030年度までに自社CO2排出量80%削減、さらに2040年度には100%削減する。またアルミの社外品リサイクル、樹脂の社内品のリサイクル技術を確立させ、2030年度までに累計500億円のサステナビリティ投資を行うと表明した。
②新たな顧客価値の提供では、窓のさらなる進化として「木製窓」の開発に注力する。2024年度には住宅用の「木製窓」を発売予定で、ビル・集合住宅用も2024年度以降に発売を予定する。現在「アルミ窓」(24%)、「アルミ樹脂複合窓」(44%)、「樹脂窓」(32%)という構成比となっているが、2030年度には「アルミ窓」をなくし、「アルミ樹脂複合窓」(30%)、「樹脂窓」(50%)、「木製窓」(20%)という構成比を目指す。
また住宅の断熱性能向上に向けては、これまでの「窓」単体での対応から、家1棟トータル断熱を目指して、壁や屋根、基礎などの断熱構造商品、さらには断熱設計、コンサルティングを組み合わせた「外皮断熱トータルソリューション」の開発・提案を行っていく。
この他、インテリア建材については、差別化要素が強いアルミインテリア建材の販売を強化する。
海外事業では、北米での樹脂窓シェアアップや木製窓市場への参入を図る他、アジア、特にインドネシアでの事業拡大を行い、2030年度に売上高3000億円を目指す。
そして、③社員幸福経営においては、まずは働きやすい職場環境を実現(働きがい×働きやすさ)することでエンゲージメントを向上させた上で、社員への投資、成長機会の提供を行い事業を伸長させるなど雇用を生み出す経営を行うことで、多様な人材に選ばれる会社としていく。
これらの施策を行った結果、大きな数値目標として2030年度以降に売上高1兆円(国内7000億円・海外3000億円)、営業利益率10%以上を目指していく。
このビジョンに向けたより具体的な施策は、「2025~2028年度第7次中期経営計画」で策定するとしている。
YKK APのホームページ
https://www.ykkap.co.jp/
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