業界ニュース
2019年4月11日配信
川島セルコン 「宮内省御用達 川島織物と明治宮殿」展を開催
明治宮殿の室内を彩った染織品
(株)川島織物セルコンの運営する企業博物館「川島織物文化館」は、天皇陛下の御退位、および皇太子殿下の御即位にあわせ、明治宮殿の室内装飾織物にまつわる資料より同社のモノづくりを紹介する「宮内省御用達 川島織物と明治宮殿」展を、4月20日〜6月25日の期間、LIXIL ギャラリー(東京都中央区)で開催する。
川島織物(現川島織物セルコン)は、二代川島甚兵衞が明治宮殿に室内装飾を納めたことなどから、1891年に宮内省御用達国内第一号に任命された。以降、皇室や関連行事で使われる織物を多く製織している。同展覧会では、同社が宮内省御用達を賜るきっかけとなった明治宮殿の室内を彩った染織品にまつわる資料から、こだわりのモノづくりを紹介する。
明治宮殿は、その名の通り明治天皇の住まいとして1888(明治21)年に竣工した建物。二代川島甚兵衞の明治宮殿への思い入れは強く、皇居ご造営の計画が持ち上がり、西洋式の宮殿となることが有力で、資材の多くは輸入品が採用される予定であることを知ると、日本を代表する建物の内装は日本・西陣で製織すべきであり、西陣の技量は決して海外に劣らないと訴えた。特に、1886(明治19)年に出かけた西欧視察で室内装飾に用いられるファブリックを目の当たりにしてから、室内装飾織物の研究に力を注ぎ、明治宮殿の室内装飾織物の製織にこぎつけた。
会場では、西溜之間の壁面を飾る壁掛として製作した縦3.03メートル、横6.06メートルの一対(2枚一組)の綴織壁掛「富士巻狩」の原画に加え、正殿を飾った緞帳(窓掛)「鳳凰に唐草模様」の下絵と試織、牡丹之間(婦人室)の紋織緞帳(窓掛)「秋草紋様菊花之図」の試織なども展示する。
綴織壁掛 原画 「富士巻狩(左隻)」今尾景年筆
西溜之間 綴織壁掛「富士巻狩」 輪郭小下絵
正殿 紋織緞帳「鳳凰に唐草模様」 下絵
牡丹之間(婦人室) 紋織緞帳「秋草紋様菊花之 図」 試織
川島織物セルコンのホームページ
https://www.kawashimaselkon.co.jp/
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