業界ニュース

2009年9月23日配信

965名の登録内装仕上工事基幹技能者が誕生

大阪会場で講義する本田榮二講師
大阪会場で講義する本田榮二講師

基幹技能者マーク
基幹技能者マーク

建設業法施行規則に基づき今年からスタートした「登録内装仕上工事基幹技能者」の特例講習会11会場すべてが終了し、965名の登録内装仕上基幹技能者が晴れて誕生した。

現場施工の十分な経験を有し、技術者及び他の職長との調整能力や一般の技能者に対する施工管理・指導能力に優れた「基幹技能者」の確保・育成は急務である。この観点から平成18年7月に資格制度運営の18職種25団体を主体として、これに国土交通省や建設業4団体、学識経験者が加わった『基幹技能者制度推進協議会』が発足した。
この活動に対して国土交通省から各団体に、受講資格、認定講習、終了試験に対する改善策が提示され、その要件を満たす基幹技能者を「登録基幹技能者」として認定することになった。さらに2008年の経営事項審査の改正に伴い、「登録基幹技能者」には技術力評価(Z点)において3点の加点が与えられることも決定した。この技術力評価が通称「経営事項審査ポイント」と呼ばれるものである。
内装仕上工事業の場合は、国土交通大臣から業務を委託された日本室内装飾事業協同連合会(日装連)、日本建設インテリア事業協同組合連合会(ジェイシフ)、全国建設室内工事業協会(全室協)の業界3団体が委任を受ける形で事務局を担当している。

講習会には、特例講習会と認定講習会の2種類がある。特例講習会は平成20年9月30日までに3団体が実施した「内装仕上工事基幹技能者認定講習」を受講し、試験に合格し、「内装仕上工事基幹技能者」として認定されていると同時に、「内装仕上工事の施工現場で10年以上の現場施工に従事し、うち3年以上の職長経験を有している者」という条件が付く。

一方、認定講習会を受講できるのは、次の3点の条件を満たした者である。
(1)内装仕上工事の施工現場において10年以上の実務経験を有するもの。
(2)内装仕上工事の施工現場において3年以上の職長経験を有するもの。
(3)次の資格のいずれかを有する者。
1-1級建築施工管理技士または2級建築施工管理技士(仕上げ)
2-内装仕上工事1級技能士(鋼製下地工事作業、ボード仕上げ工事作業、プラスチック系床仕上げ工事作業、カーペット系床工事仕上げ作業、壁装作業、カーテン工事作業のいずれか)

特例講習会は全国11会場で開催されたが、9時30分から16時30分まで、「建築市場の現状」、「基幹技能者のあり方」、「関連法規」、「施工管理・事務管理」、「工程管理」、「資材管理」、「在庫管理」、「原価管理」、「品質管理」、「安全管理」、「話し方とOJT教育の進め方」という11教程の講義が各30分ずつ行なわれた。
11会場中8会場は、中央技能検定委員で、「インテリアビジネスニュース」(本紙)連載「インテリア閑話」執筆者でもあるインテリア文化研究所代表の本田榮二氏が担当した。受講者の感想も、「講師の説明が分かりやすかった」と概ね好評だったようである。
認定講習会は東京、大阪2会場の計3回行われ、無事終了した。こちらも受講者は300名を超える盛況ぶりであったが、合格発表は試験採点後に委員会を開催し、厳正審査後に決定する見込み。

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