本紙紙面
2025年5月26日配信
【連載 カーペットはすばらしい】日本カーペット工業組合
“カーペット敷き” その変遷
*プレゼント企画あり
カーペットの上で家族団らん
「今の若者は、リビング全面にカーペットが敷かれている昔の映像を見て大変驚く」―― 世代間ギャップをテーマにしたテレビ番組に関わる人から聞いた話です。
最近はラグなどの「置き敷き」が主流であり、カーペットが部屋全面を覆う「敷き詰め」に若者が驚いても確かに不思議はないでしょう。
今号では、カーペットが家庭でどのように敷かれてきたか振り返ります。
■“畳の上”から普及
日本カーペット工業史によると、カーペットが一般家庭に普及しだしたのは、住江織物(株)(現・SUMINOE(株))が1957年(昭和32年)にカットパイルのタフテッドカーペット「タフトン」を発売した頃からです。当時、住宅で主流の床といえば「畳」。同社は「新しいじゅうたん・タフトン」の宣伝文句で、洋室よりも和室での使用拡大を狙っていました。“畳の上にカーペット”というスタイルが広がっていきます。
タフトン登場の前は、主にゴザや平織敷物が畳を覆っていました。論文「住様式に関する研究」(1978年)によると、「畳の保護のため」というのが主な理由です。
国の統計では、1960年過ぎあたりから畳表の使用量が減りはじめ、カーペットが増加していきます。畳表を取り替える費用が高くなっていったことや西洋インテリアへの憧れが、カーペット普及につながったのでしょう。
■住宅で復権の兆しも
1972年(昭和47年)、日中国交正常化で「天津だんつう」の輸入が急増し、「畳の上にカーペット」はさらに加速。1978年(昭和53年)には日本住宅公団が、カーペット敷き(タフテッド、ウィルトン)を標準仕様の1つに採用し、フェルトグリッパー工法による敷き詰めが住宅でも一般的になっていきます。
一方で、1980年あたりから不当なダニ問題が湧き上がり、生活スタイルの変化も相まって、住宅でのカーペットは減少傾向に転じます。代わって伸びてきたのが非繊維系のフローリング材です。
それ以降、住宅での苦戦は続きますが、“フローリングの上にカーペット”でも、その存在感を維持してきました。近年は、「寝室はカーペット敷き詰め」、「ペット用にタイルカーペット」等の事例もよく見られ、復権の兆しは感じます。
自由な形でさまざまな敷き方ができるカーペット。なるべく大きな面積でご利用いただき、カーペットの魅力を存分に味わってください。
(日本カーペット工業組合事務局)
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